たわいもない日々の雑感を綴ってみたいと思いまする。

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敗戦記念日
今日は8月15日 いわずとしれた日本帝国主義の敗戦記念日だ。あくまで敗戦記念日であって、「忍びかたきを忍び」国民のためにポツダム宣言を受諾することを天皇が決断したことによって自発的に”終戦”をむかえた日ではない。

今年は昨日と今日が私とローザのお盆休みとなった。例年よりすくない休みとなったが、世の中不況継続中なのでそれもまたいたしかたない。昨日は前日のビックな残業がこたえてブログの更新もままならぬまま、終日家で静養していた。

今日はせっかくの休みということで、夫婦で映画を見に行くことで意志一致していた。”星守る犬問題”以降いっしょに出かける機会をつくるようにしている。先週は美術館へ行ったし、映画にも頻繁に行くようになった。今日は私的には「踊る大捜査線」あたりを希望していたのだが、「CATERPILLAR」をみようとローザが言う。

「なにそれ!ガンダム系?」と私
「戦争に行って両腕を失って帰還した兵のお話だよ」とローザ
「なんか重くて暗そうな映画じゃん」と私
「だから一緒に行こうっていうのyo」とローザ
「あんたがオススメの映画っていつもハズしてるじゃん。このあいだの『第9地区』も」と私
「色々見ていれば映画にもあたるってもんでしょ」とローザ
「ほいじゃあ、それでいいけどぉ」と私

そんなわけで、昼過ぎからド田舎から車を走らせ、街まででかけていってみてきた「CATERPILLAR」。

驚いたのは、結構客がはいっている。コアでマニアックな演目を得意とする小さな映画館なのだけど、連日満席の模様。私らが入った時もまんせきだったし、その客層が実に年齢性別にかかわりなしの様子だった。
どうもポスターを見るに”右翼”系だったら憤慨しそうな内容のようなので、そのラインはないように思われた。まだまだ捨てたもんじゃない、左翼やリベラルはいまだ健在だ。

この「CATERPILLAR」の監督は若松孝二、あの「実録連合赤軍あさま山荘への道程」の監督だ。そしてポスターには「忘れるな、これが戦争だ」とコピーがはいっている。

始まりのシーンは中国人民の民家に火を放ち、逃げ惑う婦女子を二人の兵が追い詰め強姦し殺害するところからはじまる。つづいてとある日本の農村の風景の中で、出征する若者を歓喜の声でもって送る村人たちの行進へとシーンはかわる。その行進にむかって1台の軍関係のものと思われる乗用車がすすんでゆく。

黒川家より出征していた久蔵が傷痍軍人として帰還してきたのだ。驚きと、恐れの感情から震えを抑えることができない久蔵の妻、父親、妹、弟。久蔵は四肢を失い、顔に火傷を負い、喉を切られて帰ってきたのだった。「生きた軍神」と祭り上げられる久蔵と妻シゲ子の苦闘が敗戦の日まで淡々と綴られてゆく。

はっきりいって、私的にはあまり見心地のいい作品ではなかった。似たようなテーマのものとしては、「ジョニーは戦場へ行った」のほうがはるかにすぐれているようにおもえた。とはいえ、今日の敗戦の日に見る映画としてはそれもアリかと。話は当時の戦争遂行機関としての地域コミュニティーの問題性や、戦争被害者と加害者の二面性もきっちりおさえられている。なによりスケールとしてはとても小さな、いち家族の物語として描かれているゆえに、リアリティーはあるだろうとおもった。

ところで、見終えてローザに 「CATERPILLAR」ってお題はどういう意味かと問えば、「戦車の車輪についてるやつでしょ、わからない」という。「 『CATERPILLAR』つーのはyo、『毛虫』のことだってば」と私。
ついでに、いろいろとツッコミ問答をしたところ、彼女が映像からうけとった情報がシーンのつながりのところで欠落していることがわかる。

「もう一度みたら、わかるかしら」とローザ
「おいおい、あれをもう一度みるってか」と私

でも、そんな彼女は私にはおよびもつかないネイティブな”左翼”であることは否定できない。
よろしかったら皆様方も重くて暗いですが、ごらんになってみてくださいませ。「CATERPILLAR」

おはり





Comment

 秘密にする

おひさしぶりでございます
我が高松にはショッピングセンターのシネコンぐらいしか無いと思っていたら、1件だけ濃い映画館がございまして「CATERPILLAR」も上映されるようです。
関西でも、第七藝術劇場をはじめ、いろんなところで上映されるようですね。
時間があれば見て、レビューなり書いてみようかと思います。
そうそう、ヒロシマの報告、ありがとうございます。
GO@あるみさん | URL | 2010/08/21/Sat 23:05[EDIT]
お暑うございます
毎日ほんとうに暑いですね。いったい地球はどーなってしまうのでしょうか。さっさと革命をして生産力を制御しないと人が住めないようになるかも。

さて、お引っ越しのその後、落ち着きましたか。私もずいぶん諸国を転々としましたが、その地にフィットするまで結構なストレスがありました。お元気ですか、お変わりありませんか。

「CATERPILLAR」ってはっきりいって佳作だとおもうのですが、ゲルマンの知性はこれをなんとみたのかは興味のあるところであります。まあ、つくった若松監督の言としては”正義の戦争はない”といったりしていて、◯中的には”いんゃ、戦争には正義と不正義がある”と言うことになりましょう。

ストーリーのながれとしては、侵略で、さんざっぱら酷いことをしてきて、四肢を失って帰ってきて、「軍神」などと崇め奉られても、罪の意識にさいなまれ続けるわけですが、これを被害と加害の二重性としてとらえるのか、大勢の一緒にみていた人たちがどうみたか気になるところではあります。

意外に、どこへ行ってもコアでマニアックな演目をする映画館が一件くらいあるというのはすばらしいですね。そういえば、法大まえの堀のむこうがわに「佳作座」という映画館がありましたっけ。

ヒロシマの話はまだまだづっと続くのですが、連日残業で書けていません。斉藤とも子さんの講演がとてもよかったので、つぎつぎくらいに書こうと思っています。気長におまちください。
薩摩長州 | URL | 2010/08/22/Sun 23:11[EDIT]
佳作座ですか
薩摩長州さんお久しぶり。
法政大前の映画館、佳作座っていったのですか。スト処分で暇になった学生が切符のもぎりバイトをしていて、様子を見にいったことがあります。
番台にちょこんと座っていました。

家族の問題は昔も今も難題です。
当方家業のアルコール依存症の分野では昔は本人に妻子を協力させよということでしたが、今は酒害者以上に困難に直面をしているのは家族だから、家族は家族で家族会の仲間と立ち直るべし、ということになっています。

何本でもドキュメントが作れる職場ですから、一筋縄でいかない家族問題は承知です。よく薩摩長州さんも粘ったものだと感心をしています。
それでなにかいいことがあるかといえば、仲間がいるところ、自殺がありません。
なんにもないという方にはこう言っています。

白だろうが赤だろうが、昔の仲間から外れた方でも仲間つくりは大切なことだと思います。
下司孝之 | URL | 2010/09/01/Wed 20:18[EDIT]
いまはパチ屋のようで
下司さまいらっしゃいませ。ずいぶんとながく更新を放棄してしまいました。お久しぶりでございます。
盆明けからずっとむちゃくちゃ仕事が忙しくて、猛暑ともあいまって死にそうです。とはいえ、あっさり死ぬワケにはいかないので、ここは辛抱して、早寝早起き、食う寝る働くに徹しています。
なんといっても今年は、ふた月半も半失業状態だったので、歯をくいしばってゼニを稼がねばであります。
なにか活動家だったころの生活に急速接近しているようでもあります。

さて、佳作座ですが気になってググったところ1957年10月にオープンしたらしいですね。そんな昔からあったのとびっくりしました。残念ながら1988年4月21日に閉館となり、いまはパチ屋になっているようです。

「家族問題の革命的解決」なんぞと遠い昔言っていたりしたものですが、まことに家族の問題というのは難題ですね。そのうち記事にしようかとおもっているのですが、最近精読した「元前進編集局員のブログ」でも、その問題はふれられていました。その文脈から、たしかに私は”女性解放の理論”をもちあわせていない、そんなことを痛切にかんじました。

私たち夫婦は、知り合ったときからこれまで七難八苦をこえ、七転八倒をくりかえしながら暮らしてきました。お互いそれなりに歳をとり、落ち着いてきたとおもっていたのですが、おりからの不況もあって、たがいに避けてきたことがつもりつもって大爆発とあいなりました。他人様からは互いの相性は”最悪”であると幾度となく言われ続けたきた仲なのですが、これも縁ということで意識的に努めて大切にしたいといまはおもっています。

たしかに、仲間つくりは大切ですね。とかくバーチャルなものとしてあっさり語られるネットワールドではありますが、さまざまな人の意見をきくことができるということではとてもすばらしい。ネットの向こうに生きた人格が感じられる。そういうものとして、私はブログを大切にしたいとおもいました。とはいえ、暇でも書けない、忙しいと書く時間がない、それじゃあいつ書くんだぃ! てなことになってますが(笑)

コメントいただきありがとうございました。これからもよろしくお願いします。
薩摩長州 | URL | 2010/09/06/Mon 00:33[EDIT]
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映画「CATERPILLAR」見たぞ
若松孝二監督の映画「CATERPILLAR」を見てきた。 購入したパンフ(という  [続きを読む]
たたかうあるみさんのブログ 2010/08/29/Sun 22:40
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